この度、第46回日本関節病学会で学術集会奨励賞を頂きましたのでご報告させて頂きます。
日本関節病学会は比較的新しい学会と思われている若手の先生も意外と多いかと思われますが、実は前進は1978年に日本リウマチ外科研究会として発足し、すでに40年以上の歴史を持ち、運動器の本体である関節を切り口にして基礎から臨床まで、脊椎から四肢末梢までを広く取り扱う、日本でも大変めずらしい学会です。
私個人としても、研修医のときに日本関節病学会と名称変更された最初の年に初めて参加した整形外科系の学会として大変思い入れのある学会です。
本会の奨励賞の応募資格は40歳までです。選考は応募演題の中から査読により十数演題が学術集会奨励賞候補演題として選出され、実際の学会で理事長、学会長、昨年度の学会長の先生方の前でプレゼンテーションを行い、評価の高かった演題が選出されるというシステムです。後から知ったのですが、評価は研究テーマの質以外にもプレゼンテーションの上手さなども対象となるとの事で、非常にやり甲斐のあるものでした。
発表テーマは、私がこれまで研究して参りましたMRIによる変形性足関節症の病態解析をテーマとして選びました。最初は愚かにも日整会でも発表してきたテーマなので、どこか心の中に油断が潜んでおりましたが、送られて来た抄録を読んでみると他の候補者の演題はサンプル数も多く、スタディーデザインも練られたものが多数。これは皆、本気で取りに来ていると自分に喝を入れ、それからはさらに力を入れてスライド作りを進め、チームの先生方にも助言を頂きました。
本番直前は、それでもまだ足りないのでは?という気持ちを抱えながらも、これまでの自分の学会発表で試したことをすべて盛り込んだという不思議な達成感もありました。
最後は自分の思いを熱く伝えられるように敢えて読み原稿は作りこまず、目の前のスライドをどうしたら聞き手に理解してもらえるか!?にこだわってプレゼンテーションをさせて頂きました。
この作戦が効を奏したのか、本番では興味を持ってくださったフロアーの先生方からも沢山の質問を頂き、幸運にも賞を頂く事が叶いました。
最後になりましたが、この発表に際して、この学術集会奨励賞のチャレンジに迷っていた私の背中を押して下さった秋山先生、様々な助言を下さいました足班の皆様、そしてご指導下さいました仁木教授、平野先生に厚く御礼申し上げます。