2024年2月12-16日にアメリカ・サンフランシスコで開催されたAAOS 2024 Annual Meetingに参加してきましたのでご報告いたします。
AAOSは世界最高峰の整形外科国際学会とされ、関節外科、脊椎外科、スポーツ整形、小児整形、腫瘍、リハなど多岐にわたる演題が口演・ポスター合わせて1800演題以上発表されます。
当教室からは上肢グループの嶋田がShoulder & Elbow sessionのポスター発表に採択され参加してまいりました。
今回私は本学会に初参加しましたが、その圧倒的な学会規模とアメリカをはじめとする諸外国の研究内容の高さに大変驚かされました。その中でも肩関節は近年関心が高く、ポスターにもとりわけ多くの人々が集まっていたのが印象的でした。
私の研究はEffect of stability after modified L’Epispoco procedure in Reverse shoulder arthroplasty by biomechanical study using fresh frozen cadaver.で千葉大のCALで行ったバイオメカの研究で今回採択されたことで自信を持つことができ、早急に論文化しないといけないなと思いました。
他の演題に関してもビッグデータ解析による長期臨床成績、合併症などの因子を検討したものや、アログラフトを用いた手術報告、Day-surgeryに関するものなど、日本では実施困難な発表がある一方、50例程度のRandomized Control Trialなども多く採択されており、そこまで症例数がない日本の施設でも実施可能ではないかという発表も多く見られました。また近年目覚ましい発展を遂げている機械学習やChat GPTを用いた発表がいくつもあり大変興味深かったです。
学会会場がとにかく広く、聞きたいセッションがたくさんあったので会場を走り回っておりました。特に圧巻だったのが機械展示場です。日整会の4倍くらいあるのではないかという規模で、日本では見たことのないインプラントや企業も多数あり実際に触らせてもらい興奮しました。また会場内で手術器具の販売もされており、世界的に有名な先生も並んで購入されておりそこも大盛況となっておりました。
空いた時間には、前医局時代の同期の渡邉翔太郎先生がUniversity of California San Franciscoに留学されており、現地で御家族含めて合流しワイナリーやゴールデンゲートブリッジへの観光、アメリカンフットボール観戦などしながら、留学で頑張っている同期に刺激をもらうことができました。またそのほかにも学会会場でお会いした東海大学の先生方とも食事をする機会をいただき、今後神奈川県の肩を盛り上げるべく、聖マリアンナ医大も症例研究会、勉強会の仲間にも誘っていただくことができ、国際学会を通じて他大学の先生と知り合え、交流を持てたのは大きな収穫でした。
今回目標としていたAAOSでの発表ができ、大変充実した渡米となりました。今回だけに終わらず、来年度以降も演題採択されるよう努力していきたい次第です。最後になりましたが、このような機会を与えてくださった仁木教授、日頃からご指導頂いております千葉大学の落合先生、留守中に多大なるご迷惑とご協力いただきました上肢班チームの先生や医局の先生方に心より感謝申し上げます。今後とも御指導・御鞭撻のほどを宜しくお願い致します。
機械展示場の様子
手術器具の販売の様子
他大学のチームとの食事会