聖マリアンナ医科大学整形外科講座

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人工膝関節置換術

人工膝関節置換術について

日本は長寿大国と呼ばれています。2020年に厚生労働省が発表した平均寿命は男性が81.41歳、女性87.45歳と伸び続けています。

対して、健康に、介護を受けずに生活できる「健康寿命」は2016年の報告では男性72.14歳、女性は74.79歳でした。実に約10年、寝たきりで余生を過ごす未来が待っているのかもしれません。

その原因はさまざまかもしれませんが、その原因のひとつが「変形性膝関節症」と考えられています。変形性膝関節症の患者さんは日本国内に2000万人とも2500万人ともいわれており、日本国民の20%を超える計算になります。そのすべてが歩けなくなってしまうわけではないかもしれません。しかし大きな影響を与えていることは事実です。

この変形性膝関節症に負けずに健康寿命を延ばす方法として、人工関節置換術は現在では当たり前に行われる手術となりました。2013年から2017年の5年間に行われた人工膝関節置換術は、15万人を超えています。皆さんが、長く、自分の脚で歩ける助けとなるために日々進歩しています。

人工関節は傷んだ軟骨と骨とを削り取り、膝関節の形に精密にデザインされた金属に入れ替える手術です。入院期間は元気な方でおおむね2週間ぐらいです。退院後自宅で動く練習をして、3ヵ月くらいでだいぶ馴染んで生活できるようになります。

これまで、人工膝関節置換術に限らず、すべての手術は人間の手だけで行われてきました。しかし、人間の手で行えることは限りないようでありながら、毎回同じ結果が出せるとは限りません。そこで登場したのがロボットによる人工膝関節置換術です。2021年4月から当院でスタートする、「ロボット支援人工膝関節置換術」では手術する医師が、計画した通りの形に人工関節を設置できるように「ロボットの助手」が、訓練された人間以上の精度でガイドしてくれます。「ロボット支援人工膝関節手術」によって、私たちの未来はより健やかな余生を過ごせる時代へと一歩近づきました。

膝の痛みに悩む皆さんの健康寿命を延ばすため、我々人工関節センターがサポートさせていただきます。

ロボット支援人工膝関節置換術の様子


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