いまや人工膝関節置換術は日本全国で年間約8万件*、人工股関節置換術は約6万件*と大変多くの患者様が手術を受けられております。
しかし、人工足関節置換術は対応可能な医療機関が少なく、日本全国でも年間300件*ほどしか行われておりません。
当院では2016年より本格的に手術運用を開始し、これまで80例以上(2018年以降は年平均20例)の患者様に人工足関節置換術の手術を受けて頂いております。
このように全国でもまだ先進的な治療として知られる人工足関節置換術でありますが、当院ではさらに足関節の変形が強い患者様に対しても対応可能な、フルオーダーで作成するカスタムメイドのセラミック製人工距骨を併用する「人工距骨併用の人工足関節置換術」も行っております。
以前であれば人工足関節置換術の適応とされずに手術を断念された患者様、また、距骨壊死などが原因となって足関節が高度に破壊されている患者様にも積極的に手術を受けて頂いております。
*・・・厚生労働省NDBオープンデータ2019年度版より引用
また、2018年より日本でも使用可能となった、足関節外側からアプローチする新しい人工足関節置換術も、その利点を最大限に生かせる症例を選んで積極的に使用しています。
健側のCTデータからフルオーダーで人工距骨を作成
人工距骨併用人工足関節置換術
外側アプローチ型の人工足関節置換術
通常は3~4週間ほどの入院で、十分なリハビリも行い、ほとんどの方は歩いて退院されます。
手術の前には痛くてできなかったダンスやスキーなどのスポーツ、農作業などがまたできるようになったと大変喜んでいただいております。
人工足関節置換術を受けられる患者様の,入院から治療後の一般的な経過をご紹介いたします。
人工距骨併用の人工足関節置換術
人工距骨併用の人工足関節置換術を受けられた患者様の様子
術前の歩容
術後の歩容
術後の足の動き(左足が手術後)
当院では、人工足関節置換術以外の手術や装具などによる治療も行っております。どのような手術を行うか、もしくは手術以外の治療を行うかは、レントゲンや足の痛みの場所、足の動き、生活スタイル、スポーツ、趣味などを鑑みて患者様にとって最適な治療方法をご提案しております。
立ち上がった時や歩き始めに足首に痛みがある方、腫れや痛みがある方はぜひ一度、当センターまでおいでください。まずは診察させていただき、患者様にとって最適な治療方法を一緒に考えさせていただきます。